外国人研修・技能実習制度で、法務省から日本入国を認められながら、外務省の在中国公館から査証(ビザ)発給を拒否された中国人労働者が、過去2年で1300人以上に上っていることが分かった。研修生は、中国企業から派遣されることになっているが、実際は勤務していないなどの不正が多発しているためだ。中国側はこの制度を「労働派遣」ととらえており、日本政府の方針と食い違いが出ている。同制度が国際的にも破たんし始めている実態が初めて明らかになった。
同制度では、日本の受け入れ企業側が、法務省入国管理局から研修生の「在留資格認定証明書」を取得した上で、中国にある日本大使館・総領事館で査証を申請するケースが多い。同証明書は、中国の派遣企業や日本の受け入れ企業などを明らかにし、入国条件が正しいことを証明する。書類上問題がなければ発行されることが多く、証明書があれば、査証は最大でも1週間程度で発給される。査証は04年に中国人研修生約4万8000人、05年には約5万5000人に発給された。
ところが、研修生の受け入れ事業を行っている複数の中国人によると、ここ数年、日本大使館・総領事館の査証審査が厳しくなり、同証明書の交付申請書に記入してある派遣元企業に電話連絡するなどして確認するようになった。昨年は中国大使館(北京)で約400人、在瀋陽総領事館と在大連出張駐在官事務所で各約200人、在上海総領事館約50人など、在中国公館で計800人以上が不許可になった。一昨年も500人以上が不許可になったという。
不許可になった理由は、
(1)派遣元企業が実在しない
(2)企業はあるが、勤務実態がない
(3)勤務していた人物と申請者の年齢が大きく違っていた−−などだったという。
外務省は「交流は促進しつつ問題のある部分については厳しくしている。査証の拒否の数など具体的なことはコメントできない」と話している。
在留資格認定証明書を交付する際の審査について、入国管理局幹部は「チェックする人的態勢が弱いこともあり、受け入れ企業側の実態などが十分調査できず、書類上の不正を見落としているケースが相当多いと思う。査証審査が厳しくなったのは証明書に対する不信感があるのだろう」と話している。
中国人研修生ニュース
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